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フリーランスは意外と儲からない!?

これまでのページで、フリーランスWebデザイナーは誰でもなれるけれど、お金を稼げることとイコールではないことをお話ししました。お金の話が出てきたので、ここでもう少しフリーランスのお金事情について触れておきたいと思います。

※基本的に、東京でのフリーランス体験を基に書いていますので、それ以外の地域では当てはまらない部分も多少あるかもしれません。いずれにしても、以前よりも利益を出すのが難しくなってきている傾向がある、ということをご理解いただければと思います。

大抵のフリーランスは儲かっていない!?

うまくいけば、会社員Webデザイナーがうらやむ程のお金を稼げるフリーランスWebデザイナーという働き方。しかし私は、大多数のフリーランスWebデザイナーは、たいして儲かっていないと思っています。おそらく年収300万円以下のフリーランスが大部分、そこれそ100万円未満のフリーランサーもごろごろいるのではないでしょうか(専業でないフリーランサーも多いという理由もありますが)。

もちろん統計が取れるものではないので、あくまで個人的な推測ではあります。しかし職業柄、横の繋がりがあるのでたくさんのフリーランスと関わってきましたが、話を聞いているとそれも遠からず、といったように思うのです。

勝ち組と負け組

どの業界でもそうですが、売り上げの大部分はおよそ上位20%前後の業者によって持っていかれてしまいます。業者にはWeb制作会社やフリーランスも含みますので、その上位20%の中にいるフリーランスはさらに少数であり、勝ち組と言えるでしょう。

地域にもよると思いますが、年収500万~程度を目指すには、この勝ち組を目指すことになると思います。しかしこの中に入っていくことは容易ではなく、フリーランスにとって多くの収入を得ることは、結構大変なのです。

好循環と悪循環

勝ち組になるのに障壁となるのは、勝ち組の好循環と、負け組の悪循環です。

勝ち組の業者は必然的に実績も増えるので、信頼性を打ち出しやすく、ノウハウも蓄積されます。それにWeb制作は一回きりの付き合いではないので、リピートも増えますし、お客さんを紹介してくれることもよくあります。ひいては利益も出るので、販促(広告等)や設備(PC、フォント、素材集等)にもお金を回せます。また、仕事に困っていないので、おいしくない仕事を断ることもできますし、何より顧客に対してアサーティブでいられます。

負け組の業者はその逆です。実績が無いので信頼性を打ち出しづらく、ノウハウもなかなか蓄積されません。利益が出ないと販促や設備に投資することもできません。また、仕事欲しくさに安くてきつい仕事を受けてしまいがちですし、クライアントに対してNoと言えなくなってしまう人もいます。

このように、勝ち組はさらに勝ちやすいように、負け組はさらに負けやすいような循環が生まれます。ですから、このような循環を断ち切って、勝ち組になるのはかなり大変なのです。

勝ち組になるには、努力あるのみ

もちろん開業当初は0から始めるわけですから、負け組の業者と同レベルからのスタートとなります。お金を稼ぐためにはここから勝ち組を目指していくわけです。しかし、先ほどの通りそれはなかなか大変です。それでは、一体どうすれば勝ち組フリーランスになれるでしょうか。

細かく言えばいろいろありますが(当ページ最後で軽く触れます)、一言で表せば、「努力あるのみ」です。一生懸命努力して、様々な知識を身につけ、試行錯誤してこそ収入につながります。「もしかしたら運良く人気フリーランスになって楽して儲けられるかも!?」、と甘い期待を持っていた方は、気を引き締めて始められるといいでしょう。それくらい、本気の努力が必要なのです。

ただし逆に言えば、勝ち組に入れさえすれば、年齢に関わらず高収入を得られるチャンスもあるということです。つまり、やったらやった分だけ報われる。フリーランスWebデザイナーは、会社員Webデザイナーには無い面白さがあります。

努力を惜しまない人には、きっとチャンスが巡ってくると思いますので、「なかなか儲からないのか」と落ち込むのではなく、「やってやるぞ!」と前向きに捉えていただければと思います。

競合他社(他者)の増加

フリーランスが収入を得ることが大変になったのは、競合他社(他者)が増加したことが一番の要因でしょう。

私がフリーランスを始めたころは、Web制作業者も結構ありましたが、そこまで多くはありませんでした。それが現在は、Web制作会社やフリーランスWebデザイナーが雨後の筍のように現在進行形で増え続けています。

Web制作会社が増えた理由は、株式会社が資本金1円で興せるようになったことも大きと思います。しかしその根本には、Web制作事業を始めることがとても簡単だから、つまり参入のハードルが低い業界だから、ということが大きいでしょう。

はじめての方へでは、容易にフリーランスになれる理由を書きました。通信インフラが整ってきたり、資金がいらなかったり、ネットで集客できたりなどですね。でも、それは誰もが同じこと。他の誰かがWeb制作でビジネスを始めるのも簡単なのです。それが競合他社(他者)の増加につながっているのだと思われます。

Web制作業界は今やレッドオーシャン!

例えば私の場合、世田谷区をメイン土俵としてフリーランスを始めましたから、当時「世田谷区 ホームページ制作」などのキーワードで、Web上から見込み客を集めていました。当時一ページ目に表示されていましたから、それがメインの集客源だったわけです。ライバルは当時もたくさんいましたが、ライバル達のレベルはそれほど高くなく、勝ち組に入るのはそれ程難しくはありませんでした(もちろん努力もしましたよ!)。

それが今、同様のキーワードで検索すると、でるわでるわ……Web制作業者の山。なんと1,380,000件も検索結果がヒットしました。しかも、クオリティの高い業者も多い。今フリーランスを始めたのでは、私もそううまくはいかなかったでしょう。

これくらい、同業が多いのですから、今やWeb制作業界は血みどろのレッドオーシャンです。ライバルが多ければ、収益をあげることが難しいことはご想像いただけるでしょう。よろしければ、「あなたのお住まいの地域+ホームページ制作」などのキーワードで、試しに調べてみてはいかがでしょうか。

レッドオーシャンとは!?

赤い海、つまり競争が激化して、血で血を洗うような状況の既存市場のことです。対義語は、ブルーオーシャンで、競争の無い未開拓市場を指します。最近ではWeb業界の中でのブルーオーシャンを目指そうと、各社試行錯誤している様が見てとれます。

ブルーオーシャンについて詳しくは、 ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する をご覧ください。ビジネスをする人にとっては必須の優良ビジネス書です(100件以上のレビューは伊達ではありません)。

打合せからの成約率の低下

競合が増えてきた影響として感じるのが、打合せからの成約率の低下です。以前は、問い合わせからリアルで面談をすると成約率はかなり高かったのですが、今では大分その確率も下がってきています。

とりあえず数社に問い合わせをして、会って話してから決めるお客さんが増えたからかもしれません。実際に話して、そこで印象が良さそうな業者が選ばれる、というわけです(こちらにとっては事前調査や、交通費や時間をかけているので、気軽に呼ばれるのも大変なのですが)。

もちろん時代の流れもあるとは思いますが、お客さんにとって選択対象が増えているのですから、そういう傾向は致し方がないことかもしれません。とにかく、競合が増えてきたことにより、以前よりも収益をあげることの難易度が上がっているということは間違いないでしょう。

価格競争が激化

サービスや商品というものは、需要に対し供給が少なければ価格が高くなります。しかし先ほどお話ししたとおり、現在はWeb制作業者が増えており、爆発的に供給が増えています。

Web制作料金も、一部のブランド力やスキルの高い業者、またはマーケティングに成功している業者を除き、全体的に見て下がってきているように感じます(あくまでフリーランスや零細Web制作会社のような、小企業をダーゲットとする場合の話です。中・大企業向けの世界はまた別です)。

マーケティングを知らなければ有利に立てない時代

この状況では、何も考えずに営業していては、多くの利益を出すことが難しくなってきています。周りが安くしているからといって考え無しに対抗して値下げしていては、身を削るだけです。かといって、何の理由も無く高い値段をつけていては、見込み客に選んでもらえません。

この問題に対する答えは、マーケティングです。もしフリーランスでたくさんの収入を得たいとお考えであれば、Webスキルだけではなく、マーケティングを学び、頭を使って営業していく必要があるでしょう。

もちろん、だからといってMBAを取るような努力をする必要はありません。先の「ブルー・オーシャン戦略」のような書籍をたくさん読み、試行錯誤するだけでも十分効果がありますので、ご安心ください。

フリーランスの方が安いと思われている!?

そもそも昨今では、フリーランスは安くやってくれるというイメージがあるようです。一般には、「フリーランスは高度なスキルを持つ人」というイメージを持つ人が多かったと思いますが、発注側にとっては今やそうではないケースが多いようです。

フリーランス=仕事ができるというより、フリーランス=個人=安く済む、融通が利く。ひどいところでは、使い捨てできるという認識を持っている人さえいます。

ここでは価格の部分のみに触れますが、実際のところ、多くのフリーランスは安く請けすぎています。おそらく、経営者的な視点を持てていない人も多いからでしょう(かく言う私も、最初はそうでした)。

Web制作会社で見積もって、あまりの金額に目が飛び出て、仕方がないからフリーランスにも見積もってもらおうか……なんてことも実際あります。

つまり、価格競争が始まっている昨今で、さらに安く見られがちなフリーランスですから、お金を稼ぐのにはコツがいるというわけですね。

フリーランスとしてお金を稼ぐには

フリーランスでお金を稼ぐのが難しい理由を挙げてきましたが、少し気持ちが落ち込んでしまいましたでしょうか。現実を知っていただくために、あえてこのようなことを書いてきましたが、結局は本人の努力次第ですよ!

ただし努力と言っても抽象的なので、最後に、フリーランスとしてお金を稼ぐには、どのようなことを努力すればいいかを簡単にご紹介したいと思います。なお、ここではイメージをつかんでいただくのが目的なので、詳細については触れません。これらについては、後々触れていきたいと思います。

1.スキルを高める

これは当然ですよね。スキルが低いよりも、高い方が価格を上げられます。また、自分で対応できることを増やせれば、さらに収益に結びつきますね。まあそんな理由で、フリーランスは何でも屋になってしまいがちなのですが(^^;)

2.効率よく仕事をこなすための仕組みを整える

業務の効率化を図るための仕組み作りを整えるのは、非常に重要です。最初にちょっとだけ時間を投資すれば、後が楽になるようなことは、実はたくさんあります。また、自分が出来ない仕事を効率的に外注先に流せるような仕組みも、仕事が増えてくると大事になってきますね。

3.ブランド力を高める

例えばバッグを買うにしても、普通のブランドのバッグだったら5万円しか出さないけれど、ヴィトンだったら10万円まで出してもいい、こんな風に考える人はいますよね。ブランドには、こういった強力なパワーがあります。フリーランスも同様で、同じ仕事でもブランド力が高ければ、より高い価格をつけられます。したがって、フリーランスにとってはパーソナルブランディングが非常に大切なのです。

4.マーケティングを取り入れる

先ほどもお話ししましたね。どの業界でもそうですが、うまくお客さんを集められる人は、スキルに関わらず成功します。このお客さんを集めるのが、マーケティングです。マーケティングの考え方を導入して、最大限にお客さんを獲得できれば、きっと収入もついてくるでしょう。

コメント

ogawa さん 2013年03月29日18時23分
「住まいの地域+ホームページ制作」で市内業者一覧が一番上に出てきましたが、私の住んでいる市ではあまりフリーランスの方はいらっしゃらないみたいです。やはり、都道府県や地域によってまだ差はあるようですね。
馬場誠 さん 2013年03月29日19時37分
それでしたら、その地域は穴場と言えるのかもしれません。

地域差はありますが、Web業界はライバルが増えていくことは間違いないと思いますので、やるなら早めに行動するのが良しですね。