慣れたらやめられません。フリーランスはここがGood!
これまでのページで、フリーランスWebデザイナーの現実的な部分(ほとんどが厳しいこと)をたくさんお話ししてきました。もしかしたら、意気消沈してしまった方もいるかもしれませんね。
私としては、安易な気持ちでフリーランスになる人を増やしたくはありませんでしたので、あえて厳しめにお話ししてきた次第です。後になってから「こんなハズではなかった」と気づくのは不幸なことですし。
とは言っても、当然ですが、フリーランスWebデザイナーは決して厳しいことだけではありません。先ほどの理由からあまり良いことは言いたくないのですが、普通の会社員と比べて楽しいこともたくさんあります。むしろはまる人には、この働き方以外考えられない!というレベルかもしれません(^^)
というわけでこのページでは、フリーランスWebデザイナーのここが良い!という点について、実体験を基にご紹介していきたいと思います。
満員電車に乗らなくて良い!
人によっては、これが一番の理由にもなり得るくらいのメリットではないでしょうか。
会社員ともなれば通勤があるため、毎朝満員の通勤電車に乗らざるを得ないことがあります。朝の電車は、本当に嫌なものですよね。特に都心の通勤電車はさながら地獄のよう。ぎゅうぎゅうで苦しいわ(冗談でなく窒息しそうになる時も)、夏場は臭いもきついわ、雨の日はじめじめするわ、足は踏まれるわ、マナーが悪い人がいるわ、殺伐としているわで大変です。
これでは1日の仕事を始める前に、体力的にも精神的にも消耗してしまいます。しかも行きだけではなく、帰りの満員電車もある(^^;)。疲れた体に、これまたかなりこたえます。
フリーランスは、事務所を別に借りる場合を除き、そのほとんどが自宅兼事務所として活動します。したがって満員電車に乗る毎日からはおさらばできます。私もそうなので分かりますが、満員電車嫌いな方にとっては、これだけでも相当大きなモチベーションになるのではないでしょうか。私もこれがメリットのTop3に入るくらいです。
余談ですが、例え事務所を借りるとしても、自分に選択権がありますから、普通は近い場所、例えば徒歩圏内等に借りると思います。一歩譲っても自転車通勤可能な場所か、車でも近い所でしょうか。
いずれにしてもフリーランスは、連日満員電車に揺られることはないでしょう。満員電車に乗るのは、早い時間帯/遅い時間帯の打合せに行く時か、クライアントに飲みに誘われた帰りくらいです(^^)。
何もかも自由!
こちらも、フリーランスWebデザイナーの醍醐味でしょうね。長年やっていればある程度自由も慣れてきてはしまいますが、他の働き方に比べて圧倒的に自由であることは間違いありません。特に現在、毎日がんじがらめの職場で働いている会社員の方にとっては、ものすごく体感できることでしょう。
時間の自由
フリーランスは、納期に間に合い、お客さんとの円滑なコミュニケーションが取れさえすれば、好きな時間に、好きな分だけ仕事をすることができます。
決まった時間を拘束されることはなく、日々自由に仕事ができるというのは非常に快適なものです。
ゆるい感じのフリーランスであれば、その日の気分で「天気が良いから今日はお出かけしよう!」なんていうのもできますね(責務を果たしていれば良しでしょう。私も良くやりますので)。
特に平日は土日と比べてどこも空いているので、お出かけもより楽しめます。平日昼間にしかやっていないイベントにいけますし、友達からの急なお誘いでも、柔軟に対応できます。
また、空き時間を有効活用できるのも良い点ですね。例えば主婦業の傍ら、パートには出づらいような細切れの時間を使って仕事を進めていくこともできます。
やるべき事さえきちんとやっていれば、本当に時間に関して自由に仕事ができます。
場所の自由
インターネット回線と携帯電話さえあれば、仕事をする場所も選びません。
メインの仕事場は自宅にする人が多いと思いますが、これは人によっては大きなメリットとなり得ます。例えば小さなお子さんがいらっしゃる場合は、保育園に預けることなく子育てと両立することができます。家にいることで、家族との時間を増やせることもあるでしょう。
「一人で働いていてなんだか変化が欲しいなぁ」と思えば、気分転換にノートPCを持ってカフェで仕事をする……なんてこともできます。もちろん、旅先でも、実家への帰省中でも、新幹線の中でも、飛行機の中でも、条件があてはまれば世界中どこでだってOK。
場所に縛られないため、住むところだって、好きに決められます。例えお客さんと地理的に離れていても、メールやチャット、スカイプなどで円滑にコミュニケーションが取れるからです。もちろん、時にはリアルのコミュニケーションも必要になるので、あまり遠くは難しいこともありますが、自由度は高いです。
精神的な自由
精神的な感覚としての開放感も見逃せません。会社という縛りから解放されるのは、かなりの自由と開放感を感じられるでしょう。例えるなら、初めて一人暮らしを始めたときのような感じでしょうか(笑)。
こういった精神的な自由は、人によっては、フリーランスをやめることができないくらいの充足感が得られるはずです。
営業方針の自由
営業(仕事)に関する全ても、完全に自由です。これに関しては、次項の仕事関係欄で詳しく書きたいと思います。
仕事関係
決定権が全て自分にある
フリーランス活動に関することは、何もかもが自分に決定権があります。何と言っても、一国一城の主。会社で言えば、代表取締役やCEO(最高経営責任者)にも等しいわけですから。
どんな仕事を選んでも自由。嫌な仕事・安い仕事はやらないと決めるのも自由。仕事の取り方だって自由。何にどれだけお金をかけるか(かけないか)も自由。
自分の事業なのですから、「自分がいいと思うのであれば」思い切りわがままを通すことすら可能です。
ただし、全て自由に決められるというのは、時にデメリットになり得るときもあります。選択・判断・決定が苦手な人、管理されるのが楽に感じる人はストレスに感じるかもしれません。
また、よく考えずに恣意的に物事を決めてしまうと、後が大変なことになってしまいます。とは言え、論理的・常識的な思考を持ってものごとを判断している限りは、メリットの方を享受できることでしょう。
自己責任
何もかもが思うがままになるフリーランスですが、その決定による責任は、全て自分自身がとることになります。いわゆる「自己責任」というやつですね。
フリーランスの自由は、常に自己責任の上にある自由だということ。これは肝に銘じておく必要があります。あまりに度が過ぎると、後で泣くのは他でもない自分自身ですので(^^;)。
好きな単価で仕事が請けられる
決定権が自分にあるということとも関連してきますが、作業に関する単価も思いのままです。トップページのデザインを3万円でやろうが30万円でやろうが、その人の自由です。
自分の価値はこんなものではない!と思う人は、特にうれしいのではないでしょうか。高付加価値・高価格でやっていくと決めるのも自由。低価格にしてたくさんのお客さんに依頼してもらおうと考えるのも自由です。
自分が決めた単価で、お客さんに依頼してもらえるか(ニーズがあるか)どうかはまた別ですけれどね。
受注金額は丸々自分のもの
当然ですが、自分で受注して提供したサービスの対価は、全て自分が受け取る権利があります。例えば100万円のWebサイトを作ったら100万円+消費税分が丸々懐に入ります(正確には、源泉徴収される場合は、その分は事前に引かれます)。
当然と言っては当然なのですが、会社員Webデザイナーの方にとっては、この当然の事実が大きなメリットに感じると思います。会社員は、どんなに大きな仕事をしても固定給で、良くて+α程度。利益は会社のものになります。それが全取りできるということで、大きなモチベーションに繋がるはずです。
ただし、税金やら健康保険料などで、後からたんまり持って行かれていかれますので気をつける必要があります。
仕事が選べる
フリーランスの仕事は、来るもの拒まずではなく、自分で自由に選べる権利があります。一口に仕事といっても、難易度の高低はもちろん、質の善し悪しや、やりがい、おいしさの度合いは様々。したがって、依頼があってもあえて仕事を請けないことを選択することも日常茶飯事です。良い仕事・効率的な仕事を選択して立ち回っている人もたくさんいます。
ただ、何でもわがままが言えるというわけではありません。親身にしているお客さんでは、会社のWeb全般を任せてくれるようなありがたいお客さんもいます。そんなお客さんからの仕事で、この仕事はやるけどあの仕事は嫌……なんてことはさすがに言えませんからね。
嫌なお客さんは断れる
仕事を選べると同様に、お客さんも選べます。嫌だなと思うようなお客さん、例えば横柄なお客さんや、発注してやってるといったお客さん。値切り交渉がきついお客さん。嫌とまでは行かなくてもなんだか違和感を感じる(=トラブルのにおいのする)お客さんを、断ることができます。その権限が自分にあるのです。
むしろ、フリーランスは断ることも仕事の内と言ってもよいかもしれません。嫌なお客さんはこちらに対する尊重度が低いためなのか、なぜだか良い仕事では無いことが多いからです。それに、嫌な気持ちで仕事をしていたらモチベーションが下がる=作業効率も悪くなってしまいます。
こちらの身体は1つなのですから、良いお客さんだけで手一杯にした方が幸せになれます。
人間関係
上司・同僚を気にしなくても良い
会社の中では、社長にでもならない限り、必ず上司がいます。上司と仲良くできるタイプの人や、処世術に長けている人にとってはいいかもしれませんが、そうでない方にとっては、上司とうまくやっていくというのは結構大変なものです。それに会社によっては、ノルマ達成のため日夜上司から叱責されるような厳しい会社もあります。そういう会社はつらいですよね。
フリーランスには当然上司はいませんから、上司とうまくつきあっていく努力も必要もありません。誰に命令されることもありませんし、(お客さん以外には)怒られることもありません。同じ場所で働く同僚もいないですから、変な派閥に巻き込まれることもありません。
社内の人間関係に嫌気がさしていた人に取っては、非常に快適でしょう。
お客さんを選べば、比較的まともなお客さんとつきあえる
フリーランス活動をする上で、お客さんとの人付き合いは避けられないと、これまでのページで説明しました。しかし、それもさして難しいことではないです。
先ほど、仕事関連の説明で「嫌なお客さんを断れる」と書きましたよね。そうやってお客さんを選んで営業を続けていくと、比較的まともなお客さんとのお付き合いが多くなってくるのです。
まともなお客さんは、無茶ぶりも少ないですし、良識ある人が多いので、人付き合いもしやすいですよ。
ちなみに、私も駆け出しの頃など仕事を断らなかったときは、無茶をいうお客さんもいました。けれど断ることを覚えてから、徐々にお客さんはいい人達ばかりになりました。良いお客さんに囲まれて仕事ができるのは、この上ない幸せです。
お金と税金
年齢に関わらず、努力次第で収入が得られる
フリーランスとして収入を得ることはなかなか難しいと書きましたが、それは本人の努力次第です。努力すればした分だけ収入を得られるのは、大きな魅力の一つと言えるでしょう。
会社員の場合、例え会社に1000万円の利益をもたらしたとしても、評価されることはあれど、年収が1000万円になるわけではありません。
フリーランスなら、その分まるまる全額自分の手に入るのです(もちろんあとで税金分は引かれますけどね)。理論上は収入の上限もなく、青天井です。これには誰もがワクワクしますよね。
とはいっても、現実的には年収1000万円を突破する程度になると、消費税の支払義務や、累進課税(簡単に言えば儲かれば儲かる程税率が高くなる制度)によりどんどん税金が高くなり、法人化した方が得になります。したがって、フリーランスから卒業する人も多くなるラインと言えるでしょう。
まずはその年収1000万円を目指す楽しみが、フリーランスWebデザイナーにはあるのです。
年齢もほとんど関係なし
成果主義の会社も多くなってはきましたが、一般の会社では、やはり年齢が上の人の方が役職が高い傾向があると思います。
フリーランスWebデザイナーにとって収入を得られるかどうかは、年齢とはほとんど関係ありません。もちろん、社会人としての経験が豊富な年配の方のほうが、ビジネスをうまく行うスキルがあったり、社会的に信用されやすかったりという傾向はあるでしょう。しかし、最低限のビジネススキルがあり、明らかに若すぎる方でなければ、あとは実力がものを言う世界です。
20代で所得1000万円クラスというのも決して不可能な金額ではありません。若くして会社を立ち上げることも夢ではないでしょう。ましてや、同年代の普通の会社員以上の収入程度なら、がんばれば普通に手が届く範囲ですよ!
いろいろなものが経費で落とせる・節税できる
あくまで事業に関するものだけではありますが、フリーランス活動をしていると、いろいろなものが経費で落とせるようになります。「経費で落とす」というのは、よく耳にされるかもしれませんが、具体的にはどういうことだろう?と思われる方もいるかもしれませんね。まあ一言で言えば、「税金を少なくできるもの」というように考えてください。
例えばこのサイトにお越しの方であれば、Web系の本をきっとたくさん購入されますよね!?こういったものも、“事業に関連するなら”経費として落とすことができます。
他にも、ネットに接続するのに必要なプロバイダ料金や、電話代、家賃(家族から借りているなどは除く)なども、事業で使っているのならば、全額は無理でも、そのうちの何割かは経費で落とすことができます。
はたまた友人のフリーランスWebデザイナー仲間と、ビジネス上の話をしながらランチミーティングしたり、お酒を飲んだりするのも、事業に関連するなら経費で落とすことができるでしょう。
このように、フリーランスはいろいろなものを経費で落とせるので、思ったよりも税金を安くすることもできます。ただし繰り返しますが、「事業に関するもの」だけですよ!事業に関連しているかどうかは、自分で判断し経理をつけます。
調子にのってグレーなことをしていると、税務調査が入ったときに困りますからね。まあ個人事業主にはあまり来ないようですが……。
なぜかスゴそうに思われる
すでにこのサイトをご覧の方にとっては、フリーランスは全くスゴくないということはご存じだと思います。しかし世間的には、なにやらスゴそうなことをしているように思ってもらえることが多いです。実際はたいしたことをしていなくても、やはりなんとなくのイメージがあるんでしょうね。
ほとんどの人は、親や家族に胸を張って言える職業で働きたい、という気持ちを潜在的にお持ちだと思います。フリーランスWebデザイナーは、きっと家族にも胸を張って言える職業だと思いますよ。
実力が伴っていない内は人に言うのがちょっと恥ずかしいかもしれませんが、気にする必要はありません。むしろ私は、堂々と自信を持って「フリーランスWebデザイナーです」と名乗ることをお奨めします。
例えその実態が半分フリーターであったとしても、名乗っていればいつか見合う自分になっていきますので。
まとめ
私なりに思うフリーランスWebデザイナーのメリットを思いつく限り上げてみましたがいかがでしたでしょうか。これらのメリットを体験してしまうと、人によってはもう会社員には戻れないほどの魅力があります。正直、私はもう絶対に戻れないくらいはまっています(^^)
なお、人によってメリットと感じること・感じないことには違いがあります。上記に書かれていること以外でも、こんなメリットがあるよ!という方がいれば、是非コメント等で教えてくださいね。
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